デジタル起業家が必ず知っておくべきこと6選

ハーバード・ビジネス・スクールの研究によれば、起業家が新規ベンチャー事業を成功させる確率を高めるにあたって最も有用なのは、専門知識だそうです。これは決して驚くようなことではありません。それまでに培ってきた経験やスキルは、とても重要なのです。以下をご覧ください。

過去に事業で成功した創業者が次の事業で成功する見込みは30%。

過去に事業で失敗した人物が次の事業で成功する見込みは20%。

起業家が初の事業で成功する確率は18%。

 

そこで、現在設立から5年目のソフトウェア企業の創業者兼CEOである私がデジタル起業家として、必ず知っておくべきこと6選を、以下に列挙いたします。

 

1.投資資金は、慎重に扱ってください。当然のことのように思えますが、実は小規模ビジネスを運営する上で、これは最も気を付けなければならないことです。私の会社は、当初、少人数のエンジェル投資家たちのグループの支援と私自身の資金で何とか回転していました。しかし、その後、私たちが500万米ドルの未公開株式投資を受けるに至るまで、2年も要したのです。

 

2.価値のあるものは何としても守ってください。私は法務に多大な時間と労力を費やしてきました。発明という果実を収穫するにあたって、知的財産は非常に大きな意味があります。自分の貴重な知的財産を守り抜く手助けをしてくれる弁護士にお金を使いましょう。また、クライアントとの契約書がずさんだと、後になって余分な出費が増えることになりかねないので、注意が必要です。

 

3.収益が発生する発想が大切です。投資利益率が上がるようなテクノロジーを選択することで次に繋がるチャンスを獲得しましょう。予測分析を用いて、在宅医療従事者の病院への再入院を減少させるという取り組みが、私の会社が手掛けた最初のソリューションでした。このソリューションにより、医療業界の緊急課題の1つを解決に導くことができました。お客様にとっては、新たな収益の創出というよりかは、コスト削減として役に立ったようです。

 

4.混乱が生じることを見越しておきましょう。従来の枠組みを崩壊させてしまうような革新的な技術を破壊的テクノロジーと呼ぶことがあります。破壊的テクノロジーを導入する際、ユーザーが最良の結果を得るまでに、システムや手順を調整する必要があることを想定しておいてください。個人としてのユーザーは変化を好まないため、この調整の過程は往々にして困難なものになります。

5.なるべく早い段階で広報・宣伝活動を開始しましょう。広報活動やメディアへの働きかけは資金が潤沢になってからで良いと考えている人が多いようです。しかし、もう1度考えてみてください。「出来るまでは出来ているフリをする」と決めて、早い時期に信用のある雑誌に記事を掲載してもらったりすることは、設立したばかりの会社にいくつものメリットをもたらし得るのです。

第1に、狙いを定めた情報発信が何らかの糸口になることがよくあります。第2に、信頼されている業界誌に記事が掲載されると、潜在的顧客ができます。そして彼らが新しい技術や手法を導入するよう雇用主を説得することで、それが実際の販売や収益に繋がる可能性もあります。

 

6.突如として何もかもうまく行くといったことはまず無いと考えてください。会社が軌道に乗るまで10年かかることも珍しくはないのです。ハイテク企業を設立すれば即座に成功し富を得られると考えている人も多くいます。しかしほとんどの場合、そんなことはありません。今日成功している多くの企業の例に漏れず、起業してから、その取り組みを軌道に乗せるのには時間がかかります。明暗を分けるのは、適応力と粘り強さです!